【雑記】嘘をついてはいけないひと

仕事の合間にブログ更新。

目の乾燥があるので眼科へ行きます。あいかわらず視力めっちゃ良い。この矛盾怖いなー。矛盾じゃないのかな。ものすごく乾燥するし疲れてるのに視力めっちゃ良いことは矛盾と言わない?知らんけど。

待ち時間が長いと思って書店で本を買おうと思いました。あんまり頭使いたくないので好きな作家さんの詩集を買いました。数ヶ月か数年ぶりくらいかな。そうすると、ふしぎなことに「あれ?そんな好きくないかも?」となったんです。

質がどうとかディスりとかじゃないですよ。私の感覚が変わったんだと思います。あるいは、初めてその人のものを読んだ時に「うわー」っと感じさせた何かがどっかいったんだと思います。よくもわるくも。でも人ってそうなんだよ。

嫌いだったものが食べれるようになったり、好物がそれほどでもってなったり、のめりこんだものを冷静に見られるようになったり、死ぬほど後悔したものにようやく向き合えるようになったり。

変わるんだなあと思います。いろんなものが変わっていくことと、なんら変わりなく。自分ごときが例外になれようはずもなく。そう、おんなじ。

だから好きなものには好きと言ったらいいと思うんだ。言わなきゃいけないんだ。欲しかったら買うんだ。手に入れるんだ。食べたいものを食べて着たい服を着るんだ。他人は気まぐれで勝手なことを言う。勝手じゃなくて親身だとしても、自分の決断を受け入れるのはほかならぬ自分なので他人にうそついても自分にはつかないほうがいいなと思った。できれば他人にもつかないほうがいいだろうけど、どっちかつったら自分にはだめだ。自分が自分に嘘つくんだったらいったい誰を何を信じりゃいいのかわからな休憩おわり。

4+

No.698

傲慢だとしても
ズルだとしても
甘いと言われても
逃げ腰と笑われても

勘違い半分でも
正攻法でなくても
間違いだとしても
あかい血が流れても

きみのまわりを埋めたい

やわらかいもので
あたたかいもので
やさしいもので
ひかるものとくらいもので

きれいなもので
かわいいもので
いいかおりのするもので
うらぎらないもので

人のことあまやかすの良くないよ
本人が眉をひそめても
そう、あたり、ぼくのエゴ
だからしばらく自由にさせて欲しい

褒めて欲しいわけじゃない
いっそ哀れんでくれてもいいや
遠くまでみえる天体望遠鏡を買ったんだ
ぼくたちには奇跡以外なにもないよ

4+

【雑記】本棚はメルカリ

すぐ売るんです。どんな好きなやつでも。

ですのでメルカリのアプリ画面がいわば本棚です。また読みたいなと思うのは買い戻すのです。しかし案外買い直さないもので、あの本がまたどこかで誰かを幸せにしたり涙させたりしているといいなあと思いながら。これまで本を買い直したことって数えるほどしかない、いや数えるほども思い出せないんですが、夏目漱石の「こころ」です。むっしょーに読み返したくなって、もう一度買ったことがある。

その他、本以外で買い戻した(買い直した)ものが2つあります。財布とカメラです。財布はHiramekiというところの革の長財布が好きで、長年使ってくたびれたのを機に一度は別のを買ったんですが、手元に届いたニューフェイスの存在感ある素晴らしい青を目の当たりにしたら「そなたは美しい…だが、あいつじゃなきゃダメだ…!」となって返品してまったく同じタイプの新品買いました。でも、持ち物減らしたいので長財布やめようか検討中。

買い直したもう1つはカメラです。SONYのα6000です。これめちゃくちゃ持ち運びやすく見た目かわいく、これ!という性能があって好きです。1機目は川に落ちて亡くなりました。それを機に「別メーカーとか新商品にも目を向けてみるか」と思ったんですが、他のものを見れば見るほど、比較すればするほど「ああ、こんなんじゃないんだ…いやわかるきみたちもすばらしいよ、かわいいよ仔猫ちゃんたち…!でもきみたちと比べるとかえってあいつのよさが浮き彫りされるだけだ…あいつだけ…おれにはあいつしかいない!」からのポチリ。そう、10万円という金額は私の手取りに対してけして安くなかったのですが、高いとも思えなかったんです、そうあいつを取り戻すためならな。

このようにもう一度お金を払ってでも買い戻したいと思えるものが、これまでの生活にいくつかあったことは幸せなことであるな。

ものをかたづけられない、減らしたいのに減らせないというひとは「お金を出しても買い戻したいか?」を基準にするといいようです。ものを売って得たお金がまた新たなべつのものを運んできてくれるので、ささやかに経済まわしていたいなあと思います。そして私が売ったものがまた誰かの大切なものになるというフリマアプリありがとう。

あと、当然といえば当然であるが、買い直したものって以前のとは微妙に違う。新しい革財布はアコーディオン部分?(名前わからない)に折れがなかったし、カメラはレンズ付け外す時の感触がかたかった。大量生産といえども同じものは1つとしてないのである。人間だって、べつにマジョリティとかないのである。いっしょとかありえないんである。もし自分がとても平凡で個性のない生き物だと思うのならそう思いたくて思っているだけなんだ。だってちがうもん。バラバラだもん。今日も生きててえらいじゃん。

4+

No.697

生まれた時に与えられた白い紙を
白のままにしておけなくてことばをのせた
安心して生きていると
また白い紙を与えられてことばをのせた

剥がされながら潤されていく
ことばは血ということだよ、
あこがれてやまない声がした
夢の中ならきみを思いどおりにできる

蛇口をひねり
透明なコップに水を注ぐ
傾けて喉に流し込む
ぼくたちをどうにかする星粒と

きみの仕草ひとつひとつが
ぼくには救済に見えてんだ
ほころびた世界を修復しているんだろう
ぼくをもう少し生かしてくれるんだろう

どこにもたどり着かないこと
それが答えなのかもしれない
スパイスたっぷりのカレーライス
気まぐれな手料理は懐かしい味がする

ぼくは塗りかえようとしていた
きみがぼくに無自覚にさしだす
すべてでもってこれまでのすべてを
つくりものの懐かしさなんて感じてまで

つながってみてわかったよ
体の奥ってからっぽじゃないんだ
だれにもいわなかったんだ
空洞を見たくなくて吐き出していたこと

堰を切っていまあふれ出すもの
ずっと閉じたままのぼくの喉から
きみの名前とカシオペア座が出てくる
新しい白紙が急速な愛で埋め尽くされる

4+

No.696

たのしいことがない。いきがいがない。おぼれないよう泳がなきゃ。迷惑をかけないよう。不快にさせないよう。誰かに笑われるのでもいい。その子がすこしまともになれるのなら。渡せるものなら渡したいと思う。与えられるものなら与えたい。分解されることを祈っていたりもする。きみはちがうよと言う。おまえのそれは祈りじゃなくて。(じゃなくて?)。なんだろう、それに続く言葉、が、ぼくにはわからないよ。うまく穴埋めができない。足りすぎたり、減りすぎたり。ぼくにはとどかない。ぼくへとどけることができない、という不足をきみに与えたこと申し訳ないと思う。夢を見ていて、ゆめをみていて。ぼくに心臓があって、呼吸したら体温がともるような、うそでもほんとうでもどっちでもいいや、そんな夢を見ていてよ。奇跡や希望じゃ手垢まみれだ、まだ汚れていない、汚すことはきっとできない、きみの柔らかな絶望を見せて。

1+

No.695

ぼくは若くない
一般的には
ぼくはおじいちゃんである
気持ちの上で

いつも今日が最後だと思ってる
陽だまりの中で
猫が寝転がっている
きっと泣かないでいてくれる

怖くてたまらない夜もあった
眠るように死ねるとは限らない
ひどく苦しんで死ぬのかも
言いたいことを言わずに後悔しながら

エンドロールを何よりも楽しみにする
そんな子どもだった
はやく現実に戻りたい
気もそぞろに映画館を後にする

そんな雰囲気の中でじっと座って
強制的に明るくなるまでそこにいる
きょうもぼくが一等賞だ
だけどその日はきみがいた

学校は?
行っていない
なぜ?
明日死ぬ気がしたので

へえ
ぼくはきみにオレンジジュースを
注文しようとするが不満を示され
もしかしてコーヒー?

そっぽを向いたまま
こくりと頷く
じゃあセーフティーネットとして
ぼくがオレンジジュースで

いろいろな話をする
長いお休み
スイカ
宝石
エプロン

聞き役に徹していると
そろそろ話すこともなくなったか
あなたは、とぼくに向けられる
ぼくより死に近いのに幸せそうですね

ずるいな。

ぽつんとこぼしたその一言が
きみがずっと言いたかったことだろう
そのあとはあっけらかんと
ごちそうさまをして別れる

そんなでぼくはすこし機嫌がいい
いくつになっても年下に
ずるいと言わせられる大人でありたい
あれは初めてずる休みした日のぼくだ

今日初めて会ったぼくのことを
ずっとずっと覚えていて
きみがやがてぼくになるんだ
砂糖を入れないコーヒーは苦かったなあ

3+

No.694

あなたが暴いたあなたの秘密に、ぼくがどう思うかは放っておいて。
朝にする散歩、スニーカーの底をふかふかさせる感触に気づいて視線を落とす。
道沿いの垣根から落ちたいくつものちいさな花だった。
つい昨日はなかったものだ。
ということはこれは、一夜のうちにいっせいに生まれた死なんだ。
まだ誰のものでもない光の中で、少しだけ目を細めて振り返ると、花の落下はどこまでもつづいているのだった。
一律の死。
眺めても悲しくないのは、悲しむものがいないからだな。
橙の猫も、神社の鳥居も、今が盛りと咲く花も、それぞれの日常をおくるだけ。重なり合っても文句は言わない、時には生まれてくるものも平気で見放す。
考えごとをしすぎるんだよ。あなたの言葉が聞こえた。幻だとわかっていた。おまえは考えすぎて、まわりがよく見えなくなるんだ。深く考えるのもいいけれど、たまには呼吸しにおいで。ひとがこわれるのは、かんたんなんだ。とくに、じぶんをつよいとしんじるひとにとっては。
再び前に向き直って、この先も花の落下がつづくのを見る。
迷って、踏みながら進むことに決めた。
ぼくは、花の死を、悲しまない。
今日あなたに会ったらどんな顔でなんて言おう。
白紙に戻して、もういちど想像してみるんだ。
ぼくがどう思うかは放っておいて、じゃない。
ぼくが思ったことを少しだけでも聞いてみて、だ。
いつもの散歩ルート、折り返し地点までまだ遠い。
会いたい気持ちを抑えきれなくなって、イヤフォンのボリュームを少しずつあげた。

2+

No.693

あなたが息をしている。奇跡って、何度だって呼んでやる。現像を忘れられたフィルムカメラが、裁縫箱で眠ってた。知られたくない、でも捨てられない。そんなものばかりだね。そんなものばかりだ。名前を捨てたら軽くなれると思ってたんだ。ねえ、きみ。ふたりきりなら名前なんかあってもなくても関係ない。しまいには言葉だって曖昧になるだろう。もともと曖昧だったんだ。それがたしかだと信じようとしたんだ。まだ濡れているカップに、砂糖漬けの花を浮かべていく。溶け出す茎が、葉脈が、ぼくたちの先祖へつながっていく。きみはいつか、貝殻だった?ぼくはいつかそれと、ガラスとを交換したことがあったと思うんだ。ひっかかれて赤くなる。胸がチクリと痛む。死ぬことは怖くてちっとも慣れない。もう何度となく繰り返したのにね。ほんとうは幸せなことなのにね。さよならを言えるなんて。ちゃんとさよならと言って別れられるなんて。きみのする最後の呼吸が波のように引いていくのを、目をつむってぼくは肌で感じていた。きみはえいえんと遠ざかるのに、ぼくの体は終わらない海で満ちていった。

2+

No.692

ぼくを拾った冷たい手がいつか本当に冷たくなって、あれは冷たさじゃなくあたたかさだったと気づく。

真実はなぜ発覚を遅らせるのだろう。あえてのように。ぼくがぼくに夢中だったせいだろうか。死ぬまで居残るつもりだろうか。

ひとつの音もきこえなくなった朝、完璧に生まれてくるものはない。ほくがきみに差し出したもの。受け取ったきみが完璧にしていた。

ひとりでは何もなし得ない。呪うくらい。涙するくらい。眠りから覚めようと思うとき、いつも像が結ばれていた。本当にあるかどうかに関係なく。信じ抜くかどうかにだけかかっていた。

暗闇に囲われたワンルーム、視線の先に青の灯台。知るためじゃない。知らされているのは、ぼくたちの存在。放っておいてもらえずに、だけど許されているのはぼくたちの実在。

(しみてもいいかい?)

知ってる、懐かしい声がする。知ってる、ぼくは、これの、名前以外はぜんぶ知ってる。

(いいよ。しみこんでいいよ)

目視を怠り、ぼくは答える。どうせ何も見えないのなら。命しかない夜に、きれいごとの覚悟を放り投げて。

2+