No.845

投げつけた言葉の
威力を確信できなかった
大丈夫だろう
甘えていたんだ

きみは強い
強くて平気だ
受け止めてくれる
衝撃に倒れたりせずに

季節が終わろうとするとき
始まりにばかり目がいって
大切なものを捨てたくなる
捨てて生まれ変わりたくなる

誰にでもできることじゃない
自由を渇望しないひとは
渇望する姿を見せなかっただけ
見せてくれなかっただけ

怒りの感情が何かに変わる
青い空に向かって、ほら吸い込んでくれ
酸素を、文末のかけら、夜の星の残像を
願うのは無力の証、そばにいたいと言え

会えたら言いたいこと
会えたら話したいこと
結んで開いた手で優しいまま驚かせたい
その瞳にも収まりきらない光量で以て