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遅刻できるひとが羨ましかった。昔から。今でもそう。堂々と遅刻できるきみが羨ましい。僕にはできない。 必ずみんなが笑うから、嘘か本当か分からない。あまり笑ったとこ ...
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季節が過ぎ、つなぎのための風が吹く。防波堤にたたずむ人影を見て、私があれだったら良いのにと思った。あの男だったら。今にも踏み出そうとしている。打ち砕かれる波に自 ...
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明太子はなんでこんなに美味しいんだろう。命だったものがたくさん詰まっているからだろうか。本当に美味しくて美味しくてもしこれが生きる目的だったら意味も理解しやすい ...
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ただただ書いているとしか答えようがない。何かを訴えたいわけでも、君へ届けと思っているわけでもなくて、ただただ書いている。1000になってもべつに何も変わらない気 ...
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星が線で結ばれる前に ぼくたちひとつだったことがある あなたは忘れたろうね ぼくには短い時間なんだ 模倣された幸福が 向かいのアパートの窓に映り まだそれを欲し ...
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盲信することは時たま必要だよ 命をたしかに救うので そういうことがあるので 正確に言えばぼくは見たので 小説家はみんな嘘つき でもね相手によるんだ 自分を絶対に ...
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我に返ったら負けゲームしてる気分になることがある。まともな人から弱っていくの。でも、うまくやり抜く人もいて、そういう人は知ってるんだろうな。地獄選びだって。どっ ...
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どこへ行ったら手に入るか分からなくて、コンビニで愛を探した。いつか聴いた昔の音楽で誰かが歌ってたんだ。ここにはなんでもそろってるって。 地球最後のコンビニ店員は ...
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橋の上から葉っぱを落とす 顔や世界を消したくて 見えないことで消した気になる まるで子どもの遊びだね 鳥かごを持って歩くぼくを 森の生き物が笑っている 帰るはず ...
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このシリーズの話 サイドテーブルにミックスナッツとビール。髪はドライヤーをかけ乾かした。完璧。いや待て。いったんベッドの上にあぐらをかいたおれはもう一度立ち上が ...
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ふたりで向かい合って食事をしている。ぼくは野菜を、あなたは肉を食べている。使う食器だけ同じで、食べ方や立てる音はまるで違う。だけどぼくたちは会話をしている。たま ...
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ひとつのモチーフを繰り返して良い。あなたはたくさんを抱えることができない。別の星では無数の腕があったが、それではなにが大切か分からないというので今の形になったの ...
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どうか腐らせないでください 誰の名前も呼べないで神様に祈った これはぼくの大切なひと 神様どうか腐らせないで 祈りが通じたのかあなたは腐らない 雪の夜も花の朝も ...
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空っぽの花瓶はランプになった。ぼくはそれを持って歩いた。それだけを持って暗い森の中を。秋の夜だ。深くさみしい。梟と魔女が品定めしている、人間の子どもを。ランプに ...
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マンスリーエメラルド2019年9月号
今月号も無事に発行できました。コンビニのコピー機から印刷できます。 ここに投稿した詩や小説から選んだものを折り本にしています。今回は、2019年9月投稿分からセ ...
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置いてきたものがある 犬を飼っていると嘘をつき、盗んだチョコレートを頬張っていたトタン屋根の上に 置いてきたものがある 水たまりに泳ぐおたまじゃくしの、まだ生え ...
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煙草の匂いが薄くなるのを待ち外に出る。あたりが明るくていま朝なのか夕なのかわからない。まっくらなら答えは一つなのに。(教えてくれないんだ)。海水がテトラポットを ...
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頬杖をついたままうたた寝していると、誰かがやってきて肩にカーディガンを掛けていった。誰かなんてわかってる。だけどもしかしたら違うかもしれない。目を開けて確かめれ ...
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きみはきれいとあなたが言う。祈るように言い聞かせる。それを言われているのがぼくで、それを言っているのがあなただ。そんなことってあるだろうか?噴水の水は落ちたあと ...
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ドアを開けた。開けても開けてもどこにもたどり着かず、ドアは消えなかった。一枚だけ色の違うドアがあってこれを最後と開放したら、その先にあったものは。 やけにすっき ...
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