No.492

黒猫になる
また会える
塀を駆けて
姿かくして

夜に埋められて
ちゃんと生きて
陰口をかわして
約束をかわして

蝉と選挙カー
ぼくの時代だ
白い花が落下
知り合いの首

きみに伝える
この国は亡国
精霊は焼死し
異論は除かれる

黒猫になり
また生まれておいで
通りの夜は明る過ぎる
黒毛くらいでちょうどいい

2+

No.491

浮遊するクラゲが心臓を、
でも痛くないんだ、ぜんぜん痛く。
あなたは顔をしかめて見せて、
ほら生きているんだって、訴える。

うん、曲がり角にあるだろう?
水銀みたくまんまるした鏡がさ。
あれに夕焼けが映る時に、
平成元年に戻るんだよ、街も空気も。

ぼくはたまに振り返るんだ。
だけど背丈が伸びてしまって、
もう太陽は映らないんだ。
さよなら、だ、スーパースター?

ほんとうは平凡だったあなた、
悪くない、ぼくの夢をほどくのも、
みんなや世界のためじゃなく。
あまった光はここへあつめて。

透明に生きる七色、
模様じみた蝶の標本、
禁じられた常套句、
幻はすべて機械仕掛け。

匿名希望のネオンを消して、
あした壊される遊園地を走ろう。
この手を離さなければ大丈夫、
誰もが羨む新しい朝が追いかけてきても。

2+

【雑記】根も葉も火もなくても噂なんて立つよ。

脱線だらけのコラムっぽい雑記。

部屋がですね、35度あるんですね、いま温度計みたらさ、部屋の温度がですね。パソコン壊れてしまわないかな。人体は復活しそうだけど、電子機器が壊れると痛いな。嫌だな。だって35度あるからね。でもすっごく集中しているので平気でいるわけです。人間の集中力ってすごいなーっと思う。気づいたらその時点でクソ暑いな!知らぬが仏とはこのことだ!

税金を払いたくなくて払いたくなくて「今まで!国が!私に!なんかしてくれたか?!」と思って振り返ってみたら人生でめっちゃいろいろしてくれてたから(主に失業保険)、善意ってすぐ忘れられるんだと思う。まあ国の施策は善意ちゃいますけど。なので、嫌な思い出や復讐心ばかり残るんだと思う。その観点から活用したいのは何クソ精神です。(いや、そんなことないよ。)って思うということ。臥薪嘗胆の芽。

人は、否定をするでしょう。基本、コミュニケーションって否定でしょう。「いや、それはね」「私はね」「俺はね」っていうやり取りでしょう。だけど、否定は否定って形であらわれてこないのね。ほんと親切なだけだから。生まれつきかってくらい。「そんな生き方でだいじょうぶ?」「こっちの道が安全だよ、幸せだよ、こっちがいいよ」って、何の根拠もないのに、言うのね。平気で。悪徳勧誘かよって。だっていつも思うのは、あなたの根拠ってあなた1人の人生でしかないでしょ?ってやつなのね。その、経験則も、教訓も、あなたを通した、あなた1人だけを通した、応用力も再現性もないものでしょ。であるから、たいして意味ないのね。ほんとに。「こうしたほうがいいよ」「あれはしないほうが」っていう助言なんて。なんていうか裏付け少なすぎるし。まあ、しかし、裏付けがあればいいって話でもないし、他人の忠告なんてちくわの耳でいいんですよ、ちくわで。簡単でしょ。顔は、そうだな、一応それっぽく聞いてるっぽくしたほうがいいかもしらないけど。まあ大抵表情には出てるからね、「こいつ聞いてねーな」って思われといたほうがラクってのはあると思うんだ実際。

誰でも、ふと(貴様……なにいってやがる……?)と思うことってあるでしょう。どんなに冷静なひとでも。それは絶対にさ、忘れないほうがいいよ。なにくそって思う部分って、あなたがひそかに負けたくない部分であって、っていうか、たぶん勝てる見込みがあるのね。だからなにくそって思うのね。たとえばさ、誰かの行動を見てイライラすることがあったとするじゃん。(あー、そうじゃないのに。)って。そういう時ってさ(なんかイライラしてるな。いっけない、いっけない☆)じゃなくて、それで終わらせるんじゃなくて、(ちょっと待て、なんで自分はイライラするんだ?)って考えてみると分かるのね。たぶんそれを、あなたは、その人よりうまくできるから、もっと上手なやり方を知っているから、イライラしてんだよ。なので、あー、これっておかしい。それってもっとどうにかなるじゃん?ってささくれた気持ちになったときは「おっ?」って触覚を立てるといいと思うんだ。

34.8度ですね。
集中してたね。

あと、忙しいからってとっても幸せな言い訳であったりするんだね。忙しくするのって、したいしたいと言ってることを本当は行動にうつせない自分をカモフラージュできるからだよね。だってほんとにしたいなら時間とかつくるもん。他のこと捨てていけるはずだもん。それをしないのに、できないのに、「あー休みがとれたら◯◯したい」って、あなた、それは嘘ですよ。休みなんてつくれるし、それができないなら寝る時間くらい削るし、そもそも「したい」って言う前に動いてるはずなんですよ。宣言とかいらねーし。気づいたら「あ、やってた」。ってくらい自然にフォーカスしてるものがあなたの本当にしたいことで、だから、「したい」って言ってることってほんとは「したくない」こと。だよ。したいって言うの免罪符にしてるんだよ。よっしゃ今日も「したい」って口にしたぞ、私それがしたいぞ、再認識したよ、おっけー、って思って安心してるんでしょ。本当にしたいことはあなたがすでにやっていることだよ、だから、正確には、厳密には、「したい」って概念はそもそもないのかもな。したいことは、してること。したいって口にすることは、これからも、たぶんしないこと。

だけど「したい」星人がどれだけ多いことか。私もであるけど。この星人で厄介な亜種は、他人の足を引っ張る属性を持ってるやつですな。「したい」が「したくない」の変化があることは知っていて、意識していて、その上で「もうやってる」人が羨ましくて妬ましくてジャマをするのね。邪魔って言っても邪魔邪魔しい感じでは露呈させないよ、嫌われたいわけではないので。なので、親切を装うのね。話は少し戻って、「こっちがいいよ」「やめたほうがいいよ」って言葉になるのね。だから他人のアドバイスなんて、それが優しさだろうがなんだろうが、違うなら(違う。)って思ってりゃいいし、いらっときたら(うっせバーカてめーは自分の人生だけ生きてろよ)でいいんですよ。そういう、なんていうかな、ナイフをね、捨てないでほしい。まるまるした心とか魅力ないんですよ。まるまると、ほんと裕福そうに太りやがって。

嫌いな人を嫌いな理由を。腹が立つものに腹を立てる理由を。こんなの汚い、自分はちっちゃい人間だ、で戒めるのではなく、どうしたんだい?って人格くらい数個に分裂させて質問してみようではないか?

そして税金を払いたくないなーって思ったんですね。でも一周回って税金、払ってもいいかなって心情に変化があったんですね。国は敵!でも人間は敵じゃない……と気づいた生き物のようにです。ええ。

言い伝えられてきたこととか、慣習とか、圧力とか、常識とか、いろんなものがこれからあなたを飲み込もうとすると思う。元号が変わって、古きが倒れて、新しいものが生まれても、暗い波がひたひたついてくるんだと思う。正攻法でなくて、心の中で
「くそが」って思うだけでもずいぶん違うと思う。思春期かよってなじられたら「そうだね、へへ」つって内心「くそが」。これだけでずいぶん違うと思う、あなたの本心はあなたのこと「うむ、こいつ、わかってるな」って思うと思う。つまり、大切なのは自分との信頼関係なんですよ。他人って言うほど考えちゃいないですからね、あなたのことやらなんやら。善意悪意じゃなくてキャパの問題なんだよ、たぶん、ひとりひとり自分の親になり子になるしかないんだと思うなー。

35度。

暑いな。

集中力の唐突な終焉。ザ・クライマックス。

2+

No.490

死に抗い、溺れることを否定した。あなたは言う。ぼくを何よりも大切だと。そしてもうこれ以上はどんな血も流させまいとする。どんな闇にも浸らせまいとする。人が羨む特性のために一番にはなれない。どうしてこんなところに生まれたのだろう。どうしてこんな星のもとに。ぼくは誰より近くであなたを見守ることができるし、見守られることもできるだろう。ただそれはあくまで慕情であって起伏を期待できるものではない。再び巻き戻して夢を見たりしてはいけない。輪の外からこちらの様子をうかがう敵手もそろそろ気づくことだろう。ぼくにはどうすることもできないってことを。手っ取り早く傷つけるか壊すかすればまだマシなんだろうか。比較対象は平穏無事。天災を待ってるなんて口には出せない。あなたはぼくに追いつかせまいとして加減をしない。それでいて歩幅を合わせているよう錯覚させる。もしも決まりごとが反対したとしても、本音を言ってくれないか。どれだけ懇願してもあなたは口を割らない。おまえが大事だよ。いちばんに大事だよと繰り返すだけで。王冠などいらない。栄光も、信頼も、輝く未来も欲しくない。永遠なんて拷問だ。あなたを想ってひとりで泣くしかない夜が欲しい。声が届いたらいつでも駆けつけて欲しい。神聖はとても疲れる。悪人にして欲しい。全部をいっぺん捨ててみようかと、冗談でもいい、ぼくがあなたの弟でなかった世界を垣間見せてくれ。

2+

No.489

忘却は救済だ。

そう考えたことがある?

欲しいと口にせずとも与えられるものを疎ましがるのは、愚か者のすることかもしれない。たぶんね。

だって、たとえば、棚から選んだメープルシロップの理由を言えるだろうか。休前日の夜、花屋で選んだ青い蕾の理由を?

分かりづらいのなら直感の話をしよう。第一印象は大抵の場合で正しいというやつ。気のせいなんかじゃない。きみはこれまでの経験や知見から瞬時に判断を下すんだ。直感とはきわめて合理的で、なんなら解体できるプロセスだ。

同じように過ごした一昨日も、出会う人に感じる思いもすべて、きみではなくきみの魂が記憶していることなのかも知れない。そう、考えたことは?

気味が悪い?
え、現象でなくてぼくのことが?
うーん、それってほんとにぼくのせい?

忘却は救済と言ったね。きみはその言葉に強い反発を覚えるのかも知れないね。でも、それって、なんでだろう?

忘れたくないことを忘れなければならなかったから?しかも、それを、忘れたくないと思っている相手から直に言われたんだ。それで否定したくなるんだ。

でも、平気。だいじょうぶ。

きみはメープルシロップそのものを嫌いになることはないし、来週末も花屋へ行ける。そこにあるのは、きみに選んでもらうためだけに咲いた花ばかり。そう、きみの存在は祝福されているんだ。なかなか自分では認めたくなくても。

忘却が救済だなんて信じない?それでもいい。そう思うのはとても自然なことだから。なぜそう思うか?それすら気にかけることはない。一度の人生に収まりきらない生を受けているから。魂がきみに味方するから。

どうして疑ったりできるだろう。ぼくにとってきみはいつまでも子どものようだよ。大人になりきることはない。だから汚れたことを憂えないで欲しい。そもそも汚れることなどない。傲慢とすら思う。

ぼくは勘違いした奴のように一度だけ目配せするだろう。今日、この世で、すれ違うだけのきみへ。約束どおりだ。きみは、ちゃんと、ぼくを忘れられたようだね。ほんとうに、いい子だ。ぼくの直感どおりに。

1+

No.488

どんなに好きだったものもいつか好きじゃなくなる時がくる。嫌いになるわけじゃない。好きなことを嫌いになることはない。ただ、好きじゃなくなる時はやって来る。あの子にも、君にも、きっといつか、僕にも。その時に君はどう感じたか。どう振る舞い、何をいちばん後悔したか。あの時ああすればよかった。あの時これをしておくのだった。君の口から全部きいてきた。そして今に巻き戻した。行っておいで、変えておいでと送り出した。僕のこと、忘れたろうね。今に戻れるのなら、寿命が半分減るくらい、なんともないとまで言っていたのに。君が何を為すのか楽しみにしているよ。僕の魔法は一度きりだからね。もう叶えてあげられないよ。正真正銘、この一度きり。嘘をつけるほどは賢くないんだ。ちゃんと僕は伝えたよ。さあ、あとは君次第だ。

3+

No.487

赤と黒
その唇に救われようとは
だれか論破くらいしてくれ
生きる理由があるのかないのか

考え始めたらだめだ
本当なんてないのに
ないものを追いかけてはだめだ
すぐに引きずり込まれる

付け込まれやすい心のせいで
誰のことも守らないで
あの子ことも守れないで
願いが叶わないうちはまだよかった

だけど手に入れてしまった
口実が欲しいのなら見つけなければ
好きに生きたらいいさ、
ストローをくわえたきみが言う

おまえは人間なんだし
どうせ限りがあるのだし
役に立たないこともあるさ
だったら好きに生きてろよ

それだけ言うと
ストローで赤い飲み物を吸い上げる
何が腑に落ちたかって救いの言葉は
救世主のものだけじゃなかったってこと。

1+

No.486

忘れてもいい
忘れてもいいよ
そんなやりとり
ガラスの眼球

鏡越しの虚像は
孤独を浮き彫りにして
船は月と星ばかり
温度から解放される

あなたが微笑む
(どんな余裕で?)
傷は先に癒えた
(どんな手法で?)

夢を捨てるんだ
今をつかむため
憧れをやめたあと
欲しいものは手に入る

追いかけるうちは遠くて
欲しがるうちは無謀で
焦がれるうちは現実的でなく
近づきたいうちは高嶺の花だ

合わないピース
スパンコールは取扱注意
醒める程度の夢なら見ない
あなたの居場所へ堕落する

2+

No.485

向日葵の季節に
きみを泣かせるんじゃなかった
蝉が鳴くたび再生されて
思い出さずにいられないから

入道雲が連れて行くようだった
迷わずにいられる人はいない
まっすぐなものはぼくを不安にさせる
だってそのまま生きられるわけ、

(ないじゃないか。)

なにが現実に本当だろう
恋が幻だというのなら?
願いは必ずしも達されない
笑顔をつくることはたやすくても

駆け出しても振り切れない
鼓動が台詞に変わってくる
さよなら太陽
向日葵畑でつかまえた

1+

No.484

ぼくがやさしいはずだった
夕暮れの鮮やかさは恐ろしい
誰も深さに気づかないで
センチメンタルに言う、きれいだね

希望の消えていくことと絶望は別物
ちょうど胃袋が分かれているように
つまりそんな生き物のようにだ
やり過ごした夏をきみが拾い上げる

銃口を向けられて笑ってしまったのは
その向こうにきみが見えたからだよ
指先が、肩が、その目が言うんだ
ぼくを今でも愛しているって

暴力に等しく唐突に好きが始まったんだ
誘いかけてもつれなかったくせに
きみは戸惑いながら新しい恋にすがる
切り離された人魚の尾びれが浮いている

かなしいほどに美しい
きみも無傷ではないから
ぼくを消しながら泣いているから
誰の目にも映らない涙を流すから

この海には溶けている
みつからない命、放られた初恋
言えなかった真相、暴き損ねた秘密
一度でも気づいてしまったら

夢の行き先は必ず同じ宮殿だ。
きみが出会う、
ぼくと出会う、
純潔に疲れて銃撃になる。
それを知らないぼくたちはまたここで出会う。

1+