no.28

きみはぼくにのみこまれて
ぼくは狼にのみこまれて
狼はおばあさんにのみこまれて
おばあさんは毛布にのみこまれて
毛布はアップルパイのにおいにのみこまれて
アップルパイのにおいはアパートメントにのみこまれて
アパートメントはくじらにのみこまれて
くじらは街にのみこまれて
街は森にのみこまれて
森は夜にのみこまれて
夜は静けさにのみこまれて
静けさはどこまでも深い色に飲み込まれて
夢の中できみがひとりそれに青色と名づける
きみだけがそれに名前をつけられる

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