no.27

君に伝える
たったひとつの気持ちのために
たくさんの言葉がうまれた
書いては捨てた
勘付かれまいと
たくさんの言葉が
伝えるものがほんとうは何かを
勘付かれまいと
そんなことを続けていたら

雨が降った
長くて激しい雨だ
これが地球最後の雨なんじゃないかと
心配になるような降りかたをした
素直になると虹がかかった
なんだそんなものかと呆気なかった
地球最後を望んでいたわけでもないくせに

桜が散るのを切ないと言うね
夏の終わりは切ないと言うね
秋は空が高くて切ないと聞く
冬が切なくない理由を考えていた
夏の次に来るものであり
後には春が来るからだ

僕は余計なことのために時間をかける
余計だけれど必要なこと
余計なことをしているという感覚を忘れたくないんだ
君を好きだった

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