no.284

今のシーンもう一度と願っていいんだろうか
心の中まで見透かされている気がする
だから口数と愛想笑いが多くなる

もう分かっているいつものパターン
きみと別れた後で罪悪感に苛まれる絶対
目線逸らしたいけどその一瞬がもったいなくて

ぼくの考えって勝手にがんじがらめになるんだよ
どうして誰もいないみたいに振る舞えないんだろう
いくつになったってそれをできる気がしないのはどうして

そのままでいいのにときみは繰り返す
本気なのか慰めなのか訊ねること
今ぼくからしていいことなのかな

そのままでいいのになときみが繰り返す
顔を手で覆ってじわじわとこみあげてくるものと戦う
戦うべきでないかもしれない相手と無駄に戦う

たくさん許されてたくさん引き出される
たくさん失敗をしてたくさん後悔が生まれる
特別でいたいからって奇抜なことしてくれなくて良いんだよ

上手に笑えないほうがよっぽど好きだよ
なんて無責任なことを言うから
きみより他の誰かを好きになってやろうかと思う

何も知らないくせに
何も知らないくせに
何か一つでも知られたら困るぼくからは言われたくないだろうけど