no.20

ぼくは間違うだろう
きみを閉じ込めたいというだろう
砂糖とか琥珀とかきれいなものに
永遠のために誘導するだろう
生きづらさを訴えるきみにはうってつけだ
だけど忘れてはいけない
ぼくは間違うことがある
きみを諭そうとする
この姿勢がすでに間違いだったりする
ぼくが澄んだ目でものを語るとき
そのときは本当に狂ったと思っていい
だからいま言っておく
ぼくがどうなってもきみは忘れるな
死なないこと以外に大切なことはない
信じるすべて裏切って逃げてでも
生きないほうを選んではいけない
理由をさがしてはいけない
理由などはないから
正気のぼくの願いだと割り切ってほしい
押し付けがましくて不気味だろうが
きみは命を守らないといけない
ぼくを幻滅させながら老いなければ
欲した理由はそのあとに降りしきる