【ネタ】おきにめせば

「好きだ」とか「愛してる」とかやたら言ってくるし公衆の面前だろうが構わずべたべたスキンシップしてくる吸血鬼にだんだんイライラしてきて「何でいつも軽々しくそんなこと言える(する)わけ?」ってブチ切れたら「だってお前たちはすぐ死ぬだろう。だからおれは言いたいときに言う。したいときにする」て言われていろいろ心境複雑になる男子高生が主人公のBLを読みたい。

寿命格差もえ!
遺す苦悩、遺される苦悩。

この時に男子高生の思考の焦点は次のふたつに絞られる。

・こいつはこれまでにもおれじゃない誰かに対して同じ事をしてきた(=唯一の存在としてのアイデンティティー喪失)
・そしておれもこいつより先に死ぬ(=連綿と続く交流史の一コマでしかない自分に対する焦燥や絶望感)

そして彼は何をされても感じなくなって吸血鬼に対しても冷たくなっていくけどそれはもともと芽生えてた初恋の裏返ったものを無理矢理延長してる類だから後から凄いのね、嫉妬とか歪んだ感情が。そしてなんとか自分が「最後のひとり」になりたいって考えて不死の男の殺し方を発見するために学者になるんだけど結局一生かかって見出せないのね。死の床で傍に寄り添う吸血鬼の昔と変わらぬ姿を見て、諦念とともに(もっとまっすぐ気持ちを伝えていればよかったのかな…)ていう一抹の後悔を抱えながら息をひきとる老人を見下ろす赤い瞳が優しい。