僕が忘れていたもの
忘れたくないと願う
そばから忘れていったもの
フィルムカメラに残っていた
ラストの一コマ
分かたれた道と結末
一度の視線の行き違いで
叶えないことで閉じ込めようと思った
笑っちゃうくらいバカだったな
ブーゲンビリアの色だけが飛んでいて
歌わないでも全身から音楽がこぼれてた
いつかだれかのキラーチューン
いつかあなたのキラーチューン
夢に見るくらいなら偶然だって
恋い焦がれるほどなら奇跡だって
起こせたんだ、起こせたんだ、起こせたんだ
百年前にも後にももはや起こらない
誰が誂えたのでもない交錯を
味わってみるなら絶対にこの今なんだ
ラムネ越しに見た特大の打ち上げ花火
逸らした目線がほらまた結ばれた
怯むな、淀むな、無いことにするな
何を言う、離すな、この恋からは逃げるな