no.251

思い出せる日々は
青いクリームソーダの底に沈めて
もう生きていたくなかった
あのよるあのよるあのよるを、沈めて

生き延びた理由はなんでもいい
死ぬのが怖かったから、それだっていい
始まらなかったかも知れない
だけど終わるものもなかった

夢にまで見た屋上は
そこから見える景色は真夏なのに
何故だか静かな雪が降っていて
山みたいだねと懐かしい声がする

腐ることのできなかった三年間
誰も知らないあの人が保健室を抜け出して
お互い手首をとって探し合いをした
他になんにも遊び方を思いつけずに

あの頃は知らなかった
そんな過去があるんだ
あの頃は知らなかった
こんな未来へたどり着くんだ

きみは優しい
ほんとうに、やさしい
ぼくの脈を見つけてくれたあの時から
そこだけはずっと変わらないんだね