no.228

冷たい絹で目隠しをしたらいつも通りの手順で雨音を流す。柔らかに深く埋もれて何度だってあの日に帰る。心配は要らない。必ず戻ってくる。僕は押し返されるから。だから大丈夫。あの時間は決して新たに要素を追加しないんだ。誰だって例外じゃない。沈没していくのかあるいは浮上しているのか。何も見えないぶん色は思い描いたとおりになる。最後にはゼラチンで固められる悲劇。眺めたって拗ねてみたって手は届かない。触れられない。切実なのか狂っているのか。飲みくだしたら一つになれた気がするけどすぐに錯覚だと思い知って焼け野が原の夢から覚めるだけ。君はいつも逃げ切ってほしい。怯まず、振り返らず。僕と同じ過ちはせずに。冷徹に、非情に。そして新しく繋いでゆけ。とめどなく光放つ魂であれ。

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