no.167

貧相な青と白。強欲が逃げて行くよ。僕の中はそんなんじゃないんだ。無い傷を隠しているだけ。さらけ出す秘密も音楽もなかった。月の下で凶悪犯は眠りに落ちる。丸い尻尾を隠して。読めない文字に包まれて顔も知らない親の名前を呼んで。人工的なランプが君の顔を描き出すけど白昼の下での答え合わせは叶わない。伝わることに重きを置いた表現を卑下して何も残らない雑踏。贅沢に無為にしている。何もしないまますべてを手に入れながら、いっそ噛み締めながら。たくさんの同情と憐憫が僕たちを包んで今ここは他のどの家の暖炉よりあたたかいよ。