No.763

盗まれたから持っていたことを知った
失ったから大切だったことを思い出した
漏らして知る自分の本音
嫌いだと言い好きだと否定した
胸が痛んで耐えられない
本音を嘘で証明しようとして仕損じて
きみはずっと私を好きだったよと
あなたから教えられるという失態
ぼくから伝えられなかったという不覚

『不覚の詩』