no.150

一日の終わりに朝から再生する。なかったかな。間違いはなかったかな。誰も困らせなかったかな。誰も悲しませなかったかな。自分だけだったかな。すべてひとりよがり。カーテンのむこうでタイヤが雨粒を弾く音が聞こえる。きれいなものが消えていく世界で、思い出ばかりいつまでも輝くと宣言する。つくられる傷の数や深さが決まっているんだとして。だから早めにやり過ごしたいんだとしても。一気につくってしまっては息絶えてしまうよ。食べられるごはんの量が決まってるんだとして。一度に食べてしまえば噎せてしまうよ。好意も、悪意も。ひとつずつ口に入れて噛み砕くこと。用法用量をよく守って健やかに生きること。けっして約束を破らないこと。黙ってどこへも行かないこと。何があってもひとりで死なないこと。きみが口を開くなら、僕は。ショートケーキに向かわせていた手だって止める。止められるんだよ。だからそんなふうに子ども扱いをしないで。

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