この光は苦い光だ
甘いと信じたぼくを叱って
あなたはもう片方の手に
甘いほうの光を隠してしまう
借り物じゃない言葉を
探すうちなにも喋れなくなった
ちゃんと届けたいのに
既製品をリサイクルしてでも
いちから始めるということ
最後のしゃぼん玉が割れたんだ
ぼくがぜんぶを欲しがったから
組み立てる前の音が散らばる
もう奏でられない
しゃがみこんで吐露するぼくを
ずっと待ってた、
そうあなたが肯定してくれる
あなたは待ってたぼくが盾を失うのを
しだいに見えてくる川底に澱の青
さあ、これがきみの言葉
すくって差し出した、ぼくが今度はあなたへ教える