No.733

裏切りの反対は信頼ではない
知りながら何を求めたんだ
やってしまった後悔を
やらなかった後悔が初めて上回った

海になれなかった青を飲み込んであげる
頭のなかにいつもあるのに
映像以前のあなたを呼んでいた
悲しい予感で誤魔化すのはやめてくれ

明日には持ち越せない微熱を
ぼくを拒むあなたに注ぐ
ずっと平気だなんてつまらない嘘
夜更けに違う名前を呼んでもいいから

簡単に断てる望みでも
簡単に絶てる命でもなくてぼくら
終わりを用意することは誰の役割?
未熟な天国で粗悪な夢が分配されただけ

口移しで誰かが幸せを忍ばせて
思いがけず甘みを知ってしまったら
もたつく舌であなたを呼んでもいい?
永遠に似て淡い幻に水を差しても