No.732

窓の外を景色が流れて
置いていっているのか
逆なのか分からなくなる
惑わされることを厭って瞼を閉じた

分かりづらいんだよ
伝える覚悟が足りないんだ
正しくあることを求めて
自爆してるんだ何度も

追い詰めてはいけない
ぼくはあなたにふさわしくない
一度きりの実感が湧かず
これから先も会うかのように突き放した

似ている人を探すうちに
本物の形を忘れた
救いなのか重苦なのか決めかねて
満月をストローで吸い込んだ

いい加減な神さま
いい加減な運命
いい加減な赤い糸
いい加減なシナリオ

あと何度生まれ変われば良いんだろう
これきりにしたらと声がする
その声のループから抜け出せない
あなたに似ているせいだ、嫌というほど