no.131

朝を運んでくる夜になんか眠りを渡さない。まだ瞼は落ちない。悪癖を嗜んでいる、秒針をはずして。庭の池に落とした涙は百年後には宝石になってみつかる。リボンの髪の女の子に。その日の空を今晩はとりかえっこ。だからいつもと違う星座だね。博物館から逃亡してきた影絵たちが芝生の上を躍り狂う。音もないまま。僕も静かに息を吸って、世界の耳元で囁きたい。ほんとうは好きだって。きみだけを考えていたって。

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