No.699

ぼくがいない夜は光らないで
だれかに希望を持たせないで
だれかに夢を見せたりしないで
ぼく以外の誰も照らさないで

いけないおねがいを積み重ねて
いつのまにか正当化してしまう
見惚れるような鮮やかな手法で
愛なんか花束に変えてしまう

世界とかむずかしいことじゃないよ
少なくともきみがそう思うよりね
なのにむずかしくしてしまう
たぶんきみは簡単なことが怖いんだろう

そう言い当てて花束をまた愛に変える
言っていることはわかるよ
分かるけどうなずきたくないよ
分からずやのふりでつなぎとめるから

窓のむこうに赤い星
瞬きすると青い星
いつか欲しかったネオンのおもちゃ
ぼくはきみとこんな日々を過ごしたかった