no.117

神さまはいない
赤い目で睨んでも
教室の床に落ちる影
見慣れない頭のかたち
背中に感じるあたたかさ
鏡の反射に誰かが笑う
人の悪意をそのまま受け止めない
世界は毛布じゃない
頬杖の内側に針と糸を隠して
名前に込められた意味を知る
誰もがいらないと言うかもしれない
誰もが同じことに怯えていたかもしれない
それは希望
それは夢
みんなが震えている
大切にする
大切にするよ
握ったらよく切れる愛だとしても
構わないまま傍にいるのでは心もとない
葉にしがみつく蝉の抜け殻
しばらく忘れていた耳鳴りが始まる
それを邪魔だとはもう思わない
静寂は体内に宿る
破られる約束でもする
裏切る指でもつなぐ
ぼくが大切にする
それ以上の手は他にないんだ

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