no.113

あの手この手で
かみさまが忠告をする
やさしい子どもの姿で
つかれた隣人の姿で

愚鈍を演じること
そのまま成り切ること
繊細を匿うこと
どれも正解にはならない

仮死の夜
食べたものが臓器に馴染んでいく
郷愁に耐えかねて帰ってきた
きみはまだ泣くかな

置いていかれる心
腐敗する骨肉
光るはずのない手のひらの宝物
降り積もるはずのない真夏の夜の雪

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