no.112

かわいいハートを送り続けることで
かわいくなれるんなら苦労はない
一方的であることは健気だけど
必ず報われるとは限らない、当然。

僕がどんなに好きと思っても
声に出さなきゃ分からないだろうし
声に出しても伝わらないこともあるし
伝わったとしてもかなわないかもしれない

否定の仮定で自問自答する暇はないって
みんな他人事だから親身に聞いてくれるけど
本当に助けたいと思われる価値があるかどうかって
僕自身でさえ曖昧で斜めに首を傾げてしまう

往来で魔物に出くわした時
その言い分に共感してしまうことがある時
自分の中にも同じにおいを嗅いだことがある時
眉をひそめる人々に密かに反発を覚える時

いつか同じことをしでかすんじゃないか
次は自分の番じゃないのか
善良という大義名分に守られた不躾な目に
次に晒されるのはきっとこの身じゃないのか

その時に取り返しのつかなさを悔やむとして
そうでもしなければ何が必要だったか
何に必要とされていたかあるいはされていなかったか
測る術は無い、とでもいうのか?

過去をひっぱりだしてくるまって眠る
りんご飴の艶やかさと見知らぬ人の生ぬるい掌
僕が気づいたことに気づいてどこへも連れ去らなかった人
今どこで何をしているんだろう
近い未来における僕の姿であるような気さえする

軽快な祭り囃子に脈は乱される
真顔で訴えると笑われるから先に笑う
何世紀も続きそうな集合と離散
疑問符を浮かべないことで勝敗は決する

吐き出してしまえば救いは不要と判断される
一瞬一瞬を蓄積していくまどろっこしさ
正解というものに出会ったことは無い
だからたとえすべて間違っていたとしても僕はこの思いを捨てられない

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