No.688

星をつかまえるんだ
永遠になんて頼らずに
終わりが来ると知るんだ
あの日にちゃんと始まったんだから

願っただろう
祈っただろう
差し出すことさえした
それがなけりゃ鼓動もないのに

きみの針は振り切れがちだ
ぼくの抑制にも敗北せずに
マナーを知りながら崩して座る
ああ、靴底の暗号がよく見えるよ

背中合わせに呼吸を合わせ
切れ目のない罵声の応酬
誰にも険悪の真相を見抜けないさ
ミルクに蜂蜜を混ぜるくらい簡単なこと

すり替わっても気づかない
撫でたのち大胆に触れても
気付いたときの彼らに共通した表情
盗まれたときに持っていたことを知るんだ