夜が終わらない限りそばにいるよ。そんな約束をしたせいで、太陽の芽を摘まないといけなくなった。熱いと言うほどではなく、ほんのりとあたたかい。寝坊した朝のゆで卵のような、忘れられそうな、ぬくもりを抱えている。もしそれを摘まずに残しておいたら、ぼくに新しい道を示してくれるものかもしれない。もしも怯えずに生かしておいたら、やがてぼくを溶かして別の生き物に変えてくれるものかもしれない。だけど約束したからね。したからには果たすのだからね。ぼくはもう子どもじゃない証拠に、夜が明けても離れられない理由を、定義もなければルールもない、くしゃくしゃの愛のせいにすることを覚えた。