No.662

嫌われるかどうかを考えずに
一度くらい感情に従って
理性の子犬じゃあるまいし
食べたいアイスクリームを選ぶんだ

自由って言葉が胡散臭くて
何かを信じたりなんかしたくなくて
すぐ恋愛する奴は雑魚で
そりゃあたまには羨望してるふりもしたけど

きみの思惑は見え透いていて
観察対象に飢えていた僕には格好の餌食で
知らぬ間に夢中になることだってある
こんなに四六時中考えていたら

不安ばっかで楽しくないんだ
寿命の短い生物が妬ましくて
せっせと鉢植えに栄養を与えた
これも一種の自虐かもな

傷つけたくない
そのためには消えて欲しい
ちぐはぐな僕は煩雑で厄介だ
きみはとても可哀想だ

夢なら何度か見たよ
いいえ、何度も見たよ
星の光で編んで形にしたかったんだ
でも朝が来て本物に覗き込まれるんだ