No.653

君が愛した人になれなくて
消えてしまえばいいのにと思う
僕なんか消えてしまえばいい
でもあと少し見ていたいとも思う

たとえば助けられるかも
君がぼーっと道を歩いていて
側溝にはまってしまいそうな時に
あるいは毒をお菓子と間違えて
口に入れてしまう前に

そんなことないほうがいいのに
あればいいと思ってる
僕はもう気づいてる
君の不幸の中でしか生きられないこと

優しいねって
言われたくないよ
冷たいんだねって
言いながらもあの人を愛したでしょう