no.102

暗号を迫害しないこと
そのルールが
僕を守る
方法は他にもあって
誰にも言えない

まわりくどい手段
誰も正解にたどり着けない
隠したいものに対して
細工があまりに大きい

ひとつひとつ膨らんで
やがて誰も向き合わなくなる
頭の後ろに回したお面が
最愛に微笑む

嘘を暴かないこと
誰にも暴けないこと
平和のふりを続けること
それしかないと思うこと

単純だと思えないものが
単純のふりをして近づくから
安全とは言い切れないものが
安全のふりをして近づくから

黙っていることが不可能なら
僕は喋り書くだろうし
それを止めないと言うのなら

相容れないふたつはいつか
初めて接触して粉々になるんだろう
見て悼む第三者のない場所で
ひっそりと派手に、やかましく