No.598

一滴でもきみの血がこぼれたら
真っ先に駆けつけるぼくだった

こんなふうに思い出す日が来るんだ
必死だった頃の自分に伝えてあげたい

そうしたらあと少し穏やかになれて
そうしたらあと少し優しくあれた

生きることに甲斐性を求めたら地獄だよ
鏡のない場所で自分の顔は確かめられない

狂っていたねと陰口されるくらいがまとも
ずっとまとも、海に沈んだりしなくっても

青い夢を見たって話、あれって嘘だよ
作るのに少しも時間はかからなかった

何のために、だなんてなんて途方も無い
誰のために、そう考えたほうが呼吸は容易い。