No.591

拾うもんじゃない
捨てるもんじゃない
昨夜からの雨模様が
春に似た冬を連れて来た

浮かれてボタンを掛け違える
でもそのまま出かけるんだ
あなたは笑うかな
しかたがないなと笑うかな

誓って思い出さないよ
だって忘れたりしないもの
僕を変えたあなたが
たった一行の詩になる奇跡

吐く息で曇る窓
遠いけれどたどり着く予感
傾いていく満月のタンバリン
二人を飲み込むあの夜を撃ち抜いて