銃を捨てたスナイパー
毎晩いろんな月が落ちてきて
何を許せないかを知った
何を許さないでいるのかを
透明のティーカップ
採取された指紋だけ浮かぶ
もう来ない春に触れた蝶と
行き先がどこであってもいい
幸せでありますように
たまにでいい
ほんの少し思い出して
あの子はどうなったろうと
選んだ人と喧嘩をして
道に迷った時にでも
ぼくを思い出して自嘲して
つかえた棘を飲みくだしながら
今に教える
ぼくのまちがいは
一度も間違えなかったこと
怖がるばかりで踏み出さなかったこと
明日教える
あなたが輝かないはずがない
名前をもらって瞬いていいよ
その光が次の祈りをちゃんと救うよ