ぼくは歩き出そうと思う
雨雲が遠くに見える
風が湿っている
花瓶の蕾が顔を上げる
窓の外に揺れる架空線
用のない眼球がふたつ
ひな鳥が虫を食む
かつてそうだった場所で
緑がさんざめく
虚空に文字が踊る
捕まえようと手を伸ばしたら
ひっかいてしまって飛行機が落ちた
橙を秘めて眠る家々には
まだ少し魔法がかかっている
ぼくはここを出て行こう
あなたにひかりが降るように
ぼくは歩き出そうと思う
雨雲が遠くに見える
風が湿っている
花瓶の蕾が顔を上げる
窓の外に揺れる架空線
用のない眼球がふたつ
ひな鳥が虫を食む
かつてそうだった場所で
緑がさんざめく
虚空に文字が踊る
捕まえようと手を伸ばしたら
ひっかいてしまって飛行機が落ちた
橙を秘めて眠る家々には
まだ少し魔法がかかっている
ぼくはここを出て行こう
あなたにひかりが降るように