No.530

『かわりばんこ』

あなたは僕とは違うけれど
きっと分かり合えたね
そばにいられて良かった
あの時に通じ合えなくても

綺麗になりたがってた
いつだって綺麗だったのに
汚れているなんて思い込みだよ
そうでなければ僕の目がおかしいんだ

禁じられてなんかいないから
あなたが愛せないのなら僕がそうする
生きる意味だなんて小難しいことに
とらわれて勝手に絶望したりしないで

愛したいものを愛すれば良いだけ
あなたはできていたのに
僕のことなら容易くできていたのに
じゃあ次は僕の番だよ

ちゃんと守って、かわりばんこ
鬱蒼とした茂みも、魔物の夜も
日陰のない茨の道も、裸足でも
今度は僕があなたを迎えに行くんだ。