No.508

ありがとう
やさしくしてくれて
得体の知れないものに
夜にしか伝えられないけど

みんな寝静まってひっそり
きみの体はおもちゃ箱の中
有象無象のモチーフと共に
出せなかった手紙の束が枕

冷蔵庫のゼリーみたいに
形が定まっていく
最初は液体だったのに
言葉がわかるために

なんだって両面があるんだ
例外なくそうなんだ
でも人は一つしか捉えられず
どうでもいいことで反発し合う

もともとが違って
別個に存在した
だけど余地はあった
あの人の慈悲はあった

いずれ死ぬのに
みんな死ぬのに
仮初めに寝てみたり
生きることは辛いと比較したり

おもちゃ箱の中で見る夢が
束の間の休息になりますように
きみが目覚めた世界にはぼくがいる
きみを幸せにできないぼくがいるから