No.500

手のひらに残る七色の粒子
出会ったきみはひとでなし
夢が青春をくいものにする
確かめているうちに破れる

笑って別れるなんてできない
きみはいつでも無防備だから
それは自信からくる余裕なの
ぼくは少しずつ泳ぎつかれた

幸せであってほしい
全部でそう思えない
ぼくも幸せになってみたい
ふたつが相容れないせいだ

優しくなりたかった
いつでも帰ってこれるよう
迷子にも見つけ出せるよう
でも道は覚えるものだった

大人になってふと悲しいのは
いつのまにか歩けていたこと
平気なほうを選んでいたこと
争ったり怪我しないほうを

たまにはそっぽを向いていい
未来はそれでも壊れない
生まれたばかりの入道雲が
冒険をやめるなとぼくに言う

行き詰まるからだ
安全なほうを選ぶようになれば
留まるほうがあやういから
傷つけまいと傲慢がはびこる

ソーダ水にふたりが溶ける
それは並ぶよりも尊いこと
誰が飲み干しても文句言わない
辿り着いた場所が帰りたい場所