手のひらに残る七色の粒子
出会ったきみはひとでなし
夢が青春をくいものにする
確かめているうちに破れる
笑って別れるなんてできない
きみはいつでも無防備だから
それは自信からくる余裕なの
ぼくは少しずつ泳ぎつかれた
幸せであってほしい
全部でそう思えない
ぼくも幸せになってみたい
ふたつが相容れないせいだ
優しくなりたかった
いつでも帰ってこれるよう
迷子にも見つけ出せるよう
でも道は覚えるものだった
大人になってふと悲しいのは
いつのまにか歩けていたこと
平気なほうを選んでいたこと
争ったり怪我しないほうを
たまにはそっぽを向いていい
未来はそれでも壊れない
生まれたばかりの入道雲が
冒険をやめるなとぼくに言う
行き詰まるからだ
安全なほうを選ぶようになれば
留まるほうがあやういから
傷つけまいと傲慢がはびこる
ソーダ水にふたりが溶ける
それは並ぶよりも尊いこと
誰が飲み干しても文句言わない
辿り着いた場所が帰りたい場所