No.488

どんなに好きだったものもいつか好きじゃなくなる時がくる。嫌いになるわけじゃない。好きなことを嫌いになることはない。ただ、好きじゃなくなる時はやって来る。あの子にも、君にも、きっといつか、僕にも。その時に君はどう感じたか。どう振る舞い、何をいちばん後悔したか。あの時ああすればよかった。あの時これをしておくのだった。君の口から全部きいてきた。そして今に巻き戻した。行っておいで、変えておいでと送り出した。僕のこと、忘れたろうね。今に戻れるのなら、寿命が半分減るくらい、なんともないとまで言っていたのに。君が何を為すのか楽しみにしているよ。僕の魔法は一度きりだからね。もう叶えてあげられないよ。正真正銘、この一度きり。嘘をつけるほどは賢くないんだ。ちゃんと僕は伝えたよ。さあ、あとは君次第だ。