No.487

赤と黒
その唇に救われようとは
だれか論破くらいしてくれ
生きる理由があるのかないのか

考え始めたらだめだ
本当なんてないのに
ないものを追いかけてはだめだ
すぐに引きずり込まれる

付け込まれやすい心のせいで
誰のことも守らないで
あの子ことも守れないで
願いが叶わないうちはまだよかった

だけど手に入れてしまった
口実が欲しいのなら見つけなければ
好きに生きたらいいさ、
ストローをくわえたきみが言う

おまえは人間なんだし
どうせ限りがあるのだし
役に立たないこともあるさ
だったら好きに生きてろよ

それだけ言うと
ストローで赤い飲み物を吸い上げる
何が腑に落ちたかって救いの言葉は
救世主のものだけじゃなかったってこと。