みんなあこがれのヒーロー
きみが負ける瞬間を
見届けるまでがぼくの役目
だれも気づかないけど
戦いたくないときもあるよね
守ってくれという奴がずるくて
安全な場所で震えるだけで
弱いことをいいわけにして
だから間違ったことをしたくなるんだ
悪役にそそのかされたふりでもしてさ
鏡を割ったら本当の黒幕を知るんだ
一番泣き虫なあいつだったって知るんだ
キラキラはドロドロ
だけどヒーローは迷わない
たくさんの眼差しが眩しくて
青空だけが似合うだなんて
残酷だと思う、率直に言って。
か、
わ、
い、
そ、
うだなって思う、シンプルにね。
この場所でずっと思っていたよ
見向きもされない青春だった
やめてしまえばいいのにって
どうぞぼくのせいにしてくれ
ただ単に楽なんだ
傷ついていないほうが
正義を疑わないほうが
自分を信じていてもいいから
平然と次世代へゆずろう
悪にも正義にも染まらないで
ひとつの物語を終わらせよう
緞帳が下りたら脈絡のないキスをしよう
ぼくのヒーロー
ふたりで一生分の間違いを犯そう
ぼくだけのヒーロー
きみなんかがいなくてもこの世界はだいじょうぶ。