近いうちにあなたが終わる
さみしさも覚えないうちに
ぼくは受け入れるしかない
息継ぎなんてできないまま
あなたを好きなぼくでなくては
理由なんかみつからなかった
いつでもきっかけだったんだ
でも伝えたことはなかった
おばけみたいな入道雲
人間なんてシルエットでしかない
名前を与えて顔を与えて
それでようやく判別ができる
ぼくはひとりを平気だったよ
詩を書いたりしなかった
みんなへ向けてなんか
ただ、
膝に頬をくっつけたあなただけに
溺れようとして埋まりきれない
殺すべきではないからだ
あなたはぼくに気づかせたせいで
自分の中から抜け落ちてしまった
きっと、そう。
新緑を思い出せないんだ
幻を繰り返して変形させてしまう
同じまま持ち運びたいのに
ぼくが変わるから変わってしまう
生き延びないで
ぼくがいないあなたで
もう一度きれいに笑わないで
あなたを消した張本人になりたくない
やさしさを否定するのは別のやさしさ
愛を打ち消すのはまた他の愛
何もただしく矯正できず
離れられない肌を疎んでひっかくだけ