no.476

夜が明けても
青を見せてあげない
きみが欲しいものは
もうきみをつつんでる

よこしまな秒針
思い出を頬張る
依存は絶対ではない
やがて金魚は水槽で溺れる

わかっていない
幸せは噛み締められない
ほんとうに幸せなとき
それをわからないから

ぎりぎりまで手放して
自作自演で取り戻す
起きては死んで
切り替えの瞬間に息をする

クロールしているとわかる
どこへも行けないとわかる
だからもう足をついて
見たかったように世界を見る

きみのせいで散々だよ
またも無計画な起死回生
乾いたプールサイドへあがる
生きるのに向かないやわな体で