no.466

シーツがこすれている
果てのない恐怖を覚える
ここにいたいと思っていたけど
もしかしてそうではないのかな

あなたも同じように溺れる?
空の鱗が語りかけてくる
名前のない色にときどき光って
憂鬱と感傷をあざ笑う

染まりたくなかったんだ
それなのに心細かったんだ
相容れないものが対立して
夜に隠れているしかなかったんだ

矛盾ではないよときみは言う
もし矛盾だとしても特別じゃない
電車が線路を通過するとき
大切な部分がかき消えてしまった

ふと、気のせいかもしれないと思う
見ているんじゃない
感じているだけだ
目覚めたときのように

望んだものは限りなくゼロ
ただ純白では心許なくて
すこしであれば歪んでいいと思えた
ただしいつでも戻ってこれるように

誰も矯正することができない
ぼくにだってできない
きみが秘密にする限り
語らずに伝わるものはない

聴いているのではない
見ているのでもない
ただ感じているんだ
きみが語るときには誰でも

少しは手をのばせ
ぼくはもう精一杯だ
あとはきみが動き出せ
シーツの裾なんかすぐに見つけられる