no.464

いっぺんすべてを手放した
それはあまりに少なくて
過大評価と笑われたし
好意に似せて笑い返しもした

色あせてくれない
貶めようもなく貧相な青春
夜空の星座ごとき美しくもない
奇跡だなんてどういう了見、

落ちるところも見せておいて
幼さには始まりばかりあるようで
誰もが終わりから目をそらすようで
とても窮屈だとぼくは思ったんだ

あやとりのたどたどしい指が
象られた影絵の動きが
匿いきれない不自然を描写する
物語未満の日常が模写をする

いま?すごく、幸せ。

音のない風が強く吹いて
顔は見えなかったけど
きみが嘘をついてくれて
正直ぼくは救われたんだ

まだ傷が恥ずかしくて
まだ心を預けられなくて
まだ誰も信じられないで
あの校庭に立っているんだ

そういえば見たことがないな
きみは泣いたことがないね
後に引けない切り札を濡らして
変哲もない命のまま途方にくれるだけ

祝福されなくていい
強がりだって分かるだろう
たまには間違いを選びたい
当事者が見放した初恋の果てで

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