no.462

つめたい魔法がとけるとき
ぼくはこの目をつむっていよう
平気なほど強くないから
きっとこぼれてしまうから

つながらない言葉を口にする
でたらめだと怒られもする
いちばん遠いけど真向かいで
敵でも味方でもないきみが笑った

たぶん、それでいいんだろう
きみはぼくを見ているだけで
何でもないようで大変なんだ
この距離を保つことは

湾曲したガラスの面が
手首の痣を隠してくれる
ここをいつまでも動かないことで
明るみに出ないものなんてないのに

誰も例外ではない事実
知らないまま明日を迎えたかったな
きみはもう翼を隠しきれなくて
泣きながら真実を告白するんだけど

聞きたくなかった
嫌いにもなれないのなら
人になどならなかった
否定が疑惑を肯定する

演技だから平気だった
劇場だから踊ることができた
もうすこし傷ついてみたかった
終わりのつづきを聴きたかった

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