no.58

頑なの原因を
祈りの対象に求められたくはない
僕はいつもただ祈っていた
言い訳みたいに勝手に

ひとりを知らないひとりひとりのために
誰にも看取られない今日の月や
公園の片隅にあるさっきまで
たしかに生き物だったかわいいものに

寝ると死ぬの隔たり
約束と誓いの
緑と青の
大きくて近しい距離
不確かなものは愛に詰め込めばいい

誰の優しさも信じられず
やがて落下の夢を見るだろう
窓は今も開け放たれている
そのための理由を問うこともない窓

これほど優しい場所はもう
もう二度と僕の前に現れないと
寝ても覚めてもきみが思うようなガラス張り
破壊できなかったステンドグラス

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