no.416

いま何をしているの
きみは青から生まれた
たくさんの手紙から
言葉のちがう切手から

なまぬるいも
かたいも
さみしいも
あいしたくないも

いっしょくたにできる
世界の夜は優しいね
きみはいつだって眠れたはず
スープのような静けさの中

色付きフィルムで満たしてよ
こどものうたの延長線上
空っぽの箱に喋りかけている
あの人は今も嘘をついてくれる

指の先まで
針で刺せば血が流れる
証明の粒子
幸せでないことなんかない

利用されたとしても
次の青にかざした手を
笑われたとしても
根拠のない自信が

きみはいつだって大丈夫だ
ルーツに守られるから
何も持たなくて平気だ
薔薇だって降るよ