no.407

曖昧にするのなんて簡単だ
後先を考えなければ良い
月と砂糖はすぐに溶ける
記憶も変わりなかった
過ぎていく季節を惜しまないのは
それがまた来ることを知っているから
同じページを行ったり来たり
新しいぼくの愛想は尽きない
変わりたいのは臆病だから
そのままでいることは危険だ
二人はそれほど強くはない
正しくいられないことを咎められたら
真っ赤なキャンディをあげる
わたされなかった林檎の代わりに
夢に出て来てあげる
もう無理だと言うんなら
綺麗じゃなくていい
潔白じゃなくていい
笑えなくても泣けなくてもいい
まずは許されること
今のあなたに大切なこと
まだ春も来ない川面に流れないで