no.406

すぐそばでぼくが息を吹き返す
また蘇生してぞっとした
時刻は?
今度は夜?それとも真夜中?
安心の暗闇はまだここにある
どうしてぼくには与えられないんだろう
良いことも悪いこともたくさん試した
意味を考えたり考えなかったり
人はたくさん首を吊って
みんな上手にいなくなるのに
増えていくかすり傷
死ぬ以外はぜんぶ擦過傷だよ
悪くないと思っていたな
そういう投げやりなところ
言った人のこともう覚えていないんだけど
目覚めるたびに美しいなんて嘘だ
遠い国のあの子より恵まれてるなんて
まやかしだ、どれも、のろいだ
だけど、やさしさだと、思う終わりもある
他に差し出せるものがなくて
あなたは嘘ばかり差し出すんだろう
ぼくに差し出せる本当が見当たらなくて
きっと探してくれた、そして発見に至らなかった
いつの時代も振り返って自分を見つけられる
愛しているからだよ
ぼくよりタフで尊いものなんかない
そうとでも思わなきゃ誰がぼくを捕まえられる?
失敗したオムレツのお皿が欲しかったな
ぼくは素直に言わないので
今日も綺麗なふくらみが差し出される
ぼくにとって、
繰り返されることは幸福じゃないのかな
きみにとって、
いつまでも続くことが思い出になるのかな
反対を言いたいんだ
嘘を手に入れて大切な人を騙したいんだ

それはこういう優しさだった
これはそういう絶望だった。

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