寝ているきみが落下物に潰されて死ぬ
そんな意地悪な夢を見た
謝るつもりで髪の毛を摘んだ
午後のラジオ放送は才能に恵まれている
きみが望めばそのとおりになること
どんなエピソードだって信じないよ
あの日死ぬって言ったじゃん
忘れたとでも思ってるのかな
忘れてしまうのはいつも言い出しっぺ
すくすくと育ってしまって
健やかに泣いたり笑ったりだ
まるで正常な人間じゃないか
隠れていた能力は明るみに出て
きみは今やスーパースター
ぼくの何がいいんだろう
掃いて捨てるほどいるだろう
ぼくだったらもう飽きちゃうな
同じことで悩み続けてる
振り返らなくていいんだよ
たとえばぼくが一人で泣いていたって
声をかけて抱きしめなくていいんだよ
いつでも酷い妄想にまみれてる
きみに流れ込む執着を食べて生きている
ぼくは汚いと言うたびに本当に汚くなる
きみは絶対に頷かないから
もしも少しでも枷になるのなら
ためらわず引き金を引いてくれと懇願する
冗談だと思って笑われるんだけど
こんなふうに予定のない一日なら
ましてやうたかたの眠りにつくのなら
悪くないって苦笑いする余裕くらい
持ったままできみの隣にいたい
ぼくが本当の殺人鬼だったらどうすんだよ
何事もない一日のために祈る日が来るなんて
きみが欲しいのはぼくのわがままなんだって
そう自惚れた通りに明日も続いてくって
手を離れた物体が落下するように自然の話