no.44

君に告ぐ
早くくたばって
僕が願ったように
傷つかないために

いつか人を傷つける
備えた強さは
やがて崩れ去る
ひたむきに信じたものは

そうじゃないと言う
そう信じたいひとが
僕について嘘を言う
騙されるべきではない

磨耗して衰弱する
翻弄されて見失う
不信に陥り貶める
自棄になり均一になる

離脱の合図
迎合における霹靂
生きていけるわけはない
明日を願うことの弱さ

這い上がる腕で
もしかすると触れられた頬
後ずさる脚で
ほんとうは歩み寄れた初恋

愛と呪いの匙加減
呪縛しろ
くたばれ
落ちろ早くこの手のひら