no.327

この呼吸があなたを怯えさせる
淡くむらさきに発光するからだでは
きみが真夜中を待ち焦がれるとき
ぼくはその手をとって白日の下を歩いてみたかった
うまくいかないものだね
そうやって悲劇を楽しんでいるのかもって思えてくるほどに
人を死なせるには自らが手を下さなくたっていい
ただ見ているだけでも彼らは死んでしまえるんだ
言葉をかけないことでも、何もしないことでも
命がサイクルしているという保証はない
そのおかげで命はサイクルしていると言い張ることだってできる
明日は何になろう、そう声をかけながら正反対の神様になることだってできる
ぼくは、つらい、さみしい、うれしい、たのしい、
そんなことを繰り返していたらじょじょに体が色を持ち形を持つ
存在してしまった、これが幸か不幸かはまだ分からないけれど
ぼくのずっと見ていたきみは何度でも立ち上がったね